
福岡で医師専門の人材紹介業を営むメディエイトワークスの山崎です。
先日、福岡市郊外の医療機関へ、医師との面接に向けた事前打ち合わせのために訪問してきました。一通りの打ち合わせも終わり、「来週の面接、よろしくお願いします!」となった時のことです。雑談の中で、医師紹介会社の手数料に関する話題が持ち上がりました。
そこで医療機関のご担当者様から伺ったのは、他社(東京に本社を置く大手紹介会社)の医師紹介手数料が、驚くべきことに年収の30%にまで跳ね上がっているという話でした。ご担当者様は、これが医療機関にとって、医師採用における無視できない大きな負担となっていると、頭を抱えていらっしゃいました。
一般的な相場と現実のギャップ
一般的に、医師紹介の手数料は年収の20%前後が相場とされてきました。しかし、この30%という数字は、その相場を大きく上回るものです。なぜ、ここまで高騰してしまっているのでしょうか?ご担当者様と一緒に、その要因を考えてみました。
-
医師不足の深刻化と争奪戦の激化
まず挙げられるのは、全国的な医師の地域偏在の深刻化です。特に地方や特定の診療科では、医師の確保が極めて困難な状況が続いています。医師も生活環境や子供の教育といった点で都市部に集中しています。地方の医療機関は医師を確保するためには多少コストがかかっても、という切迫した状況に置かれがちです。紹介会社も「喉から手が出るほど欲しい」という医療機関側のニーズを背景に手数料を設定しているのではないか? -
医師紹介会社の競争激化と差別化の模索
近年、医師紹介会社の数は飛躍的に増加し、競争は激化の一途を辿っています。その中で、各社は単に医師を紹介するだけでなく、より質の高い医師をスピーディーに紹介できる体制を構築したり、独自の医師ネットワークを構築したりと、差別化を図るために様々な工夫を凝らしています。例えば、全国規模の大手紹介会社は、より多くの医師登録者数を抱え、幅広い選択肢を提示できる強みを持っています。そうした体制を維持・強化するためのコストや、時には優秀な医師を「囲い込む」ためのインセンティブなどが、結果的に手数料に転嫁しているのではないか? -
質の高いマッチングへの期待と評価
医療機関が求めているのは、単に医師を紹介されることではありません。自院の医療理念や組織文化に合致し、長期的に貢献してくれる医師との「質の高いマッチング」です。特に地方の医療機関では、紹介会社が地域の実情や医療機関の細かなニーズを深く理解し、最適な医師を見つけ出すことに大きな価値を感じています。ご紹介いただいた医師がすぐに辞めてしまうようなミスマッチは、医療機関にとって時間的・金銭的に大きな損失となるからです。紹介会社側は、そうした質の高いマッチングを提供するためのコンサルティング能力や、手間と時間をかけた丁寧なサポートを手数料として設定しているのではないか?
メディエイトワークスが考えること
弊社は医師の登録数や求人数も大手に比べると少ない状況です。
福岡の地から全国の医療機関と医師双方にとって真に価値のあるマッチングを提供することを目指しています。特に地方、僻地に地域における医師招聘のお役に立てるように、皆様に「メディエイトワークスに登録して良かった」と心から思っていただけるような、きめ細やかなサポートと、納得感のある手数料設定を追求していくことが使命だと考えています。
医師の皆様、そして医療機関の皆様、医師紹介手数料の高騰という現状について、どのようなご意見をお持ちでしょうか?ぜひ、お聞かせください。